ファンを舐めんなよ

オリエリタリ
一生書くことがないであろうブログを書きます。
もう書かせないでください。
ペンが剣より強い、言葉は拳よりずっとずっと強いって、知らないとは言わせない。
 
私たちはファンです。
あなたたちが好きです。
憧れる面もありますし、尊敬しています。
あなたたちのことを見るとき、一点の曇りもなく全身全霊で「好きだ」と思いたいんです。
 
もちろん人間どうしだから、相容れない面があることはわかってます。
「人間性は疑うけどパフォーマンスは最高」
そんなことだってあるし、ありだよ。
でもさ、それでも、わたしたちがまさに楽しんでいる舞台の最中にこっちに向かって馬の糞投げつけてきたら、それはドン引きじゃないですか。
人間性とかそういう次元の話じゃねえよ、って。
 
例え話をします。
とても人気のレストランに行きました。
並んで、席に案内されて、出てきたスープがめちゃくちゃ美味しかった。
 
「このスープとても美味しいですね」
 
「ありがとうございます。実は、さっきこの鍋の中に大きくて黒い虫が落ちたんですよ。でも研究室で無菌で育てられてたやつですし、周りの部分も含めてきちんと取り除きましたから。美味しいですよね!」
 
……いやいやいや。
アウトでしょ。
千歩譲って「客に言うなよ」でしょ。
客に言っていいことと悪いことは、あるんだよ。
 
また別の例え話もします。
あなたは、最近知ったミュージシャンのグループをとても好きになりました。
 
「最近◯◯ってグループの曲が好きなんだよね」
 
「でも、メンバーの一人が昔やばいことしてるよね」
 
「(今好きっつったのは曲だよ。余計なケチつけんなよー)」
 
「君の父さんって事故が原因で亡くなってたよね。その事故起こしたのが、名前変わってるけど、そいつだよ?」
 
いいか。
作者の素行がどれだけ悪かろうが、作品の価値にケチはつかないと思いたい。
でもさ。
違うじゃん、そこまでいったら、それはだめじゃん。
 
こっちもけっこう努力してんだよ。
雑音入れないように。
曇りなく応援したいから。
でも、虫入りスープ食べさせられたあとじゃ疑っちゃうじゃん。
 
「もしかして、さっきチラ見して並ばず帰った人はそのこと知ってたのかな」
 
「あの店人気だけどちょっとね、って言ってたあの子は、もしかして同じ目にあったのかな」
 
スープの旨み、というものが、一瞬入っただけの虫によって損なわれないのは知っています。
でも、こっちは人間だから。
ファンだから。
ステージから飛んでくるのは銀テープだけでいいんです。
鼻かんだあとのティッシュはいらない。
もしかしたら広い世の中そういうの欲する人いるかもしんないけど、基本はいらない。めっちゃいらない!!!
 
ファンはやめません。
でも、心の底から楽しめたはずの白いキャンバスに、墨汁飛ばされたらブチ切れます。
っていうか、困惑。
これからみんなでカラフルな絵を描いてくれるの楽しみだったのにな。
今だってめちゃくちゃ、めちゃくちゃに楽しみにしてるのにな。
って。
 
ファンなめんなよ。
こっちは、そこに土足で踏み込まれることを良しとしていません。