ライス単独ライブ「ブラン」
2017/7/7~9 CBGKシブゲキ!!
出演:ライス
ライスの単独ライブに行ってきました。キングオブコントで優勝してから、いやその前からずっとずっと待ち望んでた単独ライブ。
うっかりチケットが取れてしまったので全5公演完走してきました。こんな機会はもう訪れないかもしれない。幸せな三日間でした。
タイトルは「ブラン(フランス語で「白」)」。だけど松橋さんがツイッターでつぶやいてたように、お米というより米粉パンケーキ、その上にのった真っ白な生クリーム、さらにそこにカラフルポップなゼリービーンズを散らしたような明るい楽しいライブでした。
暗さや痛さは表に出てこず少しさみしい部分もありはしたけれど、謎とき要素で楽しませてくれたり日替わりネタにわくわくさせられたり、たくさん笑ってたくさん拍手してきました。
以下、ネタバレになりすぎないように感想を書きます。
コントリスト
- オープニングコント
- ドリーマー
- 異奇☆妖々!
- 捜査本部
- あっちとこっち
- クライ
- 捜査本部
- 戦神、帰還せり
- いつまでも
- 石→
コントの感想
「オープニングコント」は二種類。
①夏休みの宿題を父親に手伝ってもらったら大失敗した少年のコントと、②簡単なマジックを披露しようとしたら大失敗したマジシャンのコント。
①の父親は「あっちとこっち」に出てくるセクハラ部長でしょうね。少年はその後「石→」において収賄をやらかした議員に成長します。
②のアシスタントは同じく「石→」に出てくる議員秘書ですね。アシスタントをクビになって秘書に転職したようです。
このオープニングコント、小道具がとても豪華で、売れるってすごいな!と初っ端から思いました。
次のオープニング映像は山下敦弘監督が撮ったものでめちゃくちゃオシャレ、これまたテンション上がりました。
当日買えたパンフレットが撮影時の写真アルバムでしたが、二人ともいい笑顔でこちらもにんまりしてしまいました。
「ドリーマー」はマフィアの幹部が敵陣に寝返るというストーリーのコント。
タイトル通り「夢」というか「眠り」がキーになるのですが、まるで世界観が歪むかのようなスイッチの切り替えが美しく、これを去年のキングオブコントでやっててもきっと優勝したんだろうなあという印象のネタでした。何回見てもそのたび「すごいな!」と上書きされ、複数回参戦者の冥利につきました。
また登場人物の名前が「ロッソ」「ブルーノ」「グリージョ」とどことなく色を想起させ、今回の単独のテーマはやはり「色」なのかな?と考えてみたり。
「異奇☆妖々!」はとにかく関町さんの演技が素晴らしいコントで、内容のくだらなさというかマンガくささは置いておいて、この関町さんが大好きです。お客さんの反応を見ながら台詞を変えているような部分も多かった印象です。
ここに出てきた小道具は、誕生日パーティーver.の「クライ」に再登場しました。
「捜査本部」は各回二本やってましたが内容は三種類で、舞台上のめくりに、①猪呂(いろ)市会社員殺害事件、②布久(ふく)市会社員殺害事件、③那曽(なぞ)市会社員殺害事件、とそれぞれ書いてありました。
①の「色」がライスらしくてとくに大好き。関町さんの台詞回しさることながら、仁さんの表情芸もめっちゃいいんですよね。
また、③の「謎」の答えが②の「服」にあったんですが、二本を同じ回にはやってくれないというお楽しみ!?も。
「あっちとこっち」はこれまたライスらしいコントで、昔やってた「転校生」なんかを思い出します。サラリーマン二人の会話が、ありがちな台本なのにリアリティを持って繰り広げられるさまに見入ってしまう。関町さんがたまにやりすぎてましたが、まあご愛嬌の範囲かな……
と思って見てたら、3日目やられました。二人の配役が完全に入れ替わったのです。仁さんが上手から、関町さんが下手からと出てくる袖が違ったのは意図的なのかな。こんなテイスト違いを楽しませてくれるなんてほんと嬉しい。
出てきたキーアイテムはラストの「石→」で再登場。
「クライ」もタイトル同じながら2バージョンありました。①クズ教師といじめられっ子のコントと、②誕生日パーティーのコント、です。
②がライスっぽくて大好きだなあと思いつつ「なぜライスっぽいと思ったんだろ?」と考えてみたんですが、答えは案外すぐに出ました……「人が死んでるから」。
そう思ってみると、今回の単独、驚くほど人が死んでないです。死を様々な角度から描くのがライスの持ち味だよな、と思ったかつての単独ライブもあったのですが、これが今のスタイルなのかな。またどんどん移り変わっていくとは思うので、変化をも楽しみたいです。
「戦神、帰還せり」はなかなか謎なコントでした。叩けば叩くほど面白くなりそうではあるのですが。関町さんの妙な「茄子」推しが気になるのでした。
「いつまでも」が今回一番の長編だったかな。しかしこれも、途中まではいいのに後半がシュールすぎるんです。メッセージ性がなさそうでありそうな。
あと、音と光の使い方がうまくて、こんな風に笑わすこともできるんだなーと面白かったです。
最後の「石→」も長めでした。言葉遊びにはすぐ気づきますが、これまでのコントの色んな要素が回収されてくのが小気味よくて面白かった。ラストはもっとブラックなオチかと思いましたが、ブルーブラック、くらいの感じだった。
そしてオープニングがどっちだったかによって、最後の配役が違うという、駄目押しのお楽しみもあったのでした。
全部で1時間半のコンパクトなライブでしたが、やっぱりライスはライスで5公演すべてに行けてよかったなあと思います。二人は「もう5公演はやめよう」と意気投合してましたが。
今後は年一でやると言ってくれ、それもまた嬉しいかぎり。次回のお米も豊作だといいな!楽しみにしています。
……。
と以上がライトな「ライスファン」の感想で、以下はもうちょっと性癖っぽいやつ。
同意してくれる方がいるとわたしがうれしいやつ。
- ドリーマー、2回目の「いつもの砂糖が切れててな」の関町さんぞくっとする
- 捜査本部(色)、初日見たとき「ライスがきた!」と思いました
- 捜査本部(服)、ドヤ顔で覚えたてのファッション披露する仁ちゃんかわいい
- あっちとこっち、仁さんはわざわざ関町さんとこまで行って引き返すのに対して関町さんは仁さんを通り過ぎる感じがおこめまじおこめ……(個人の感想です)
- お友達が言ってたことですが「背中合わせのライス」はほんと貴重な絵柄ですね
- せきちゃんは仁さんを「行儀が悪い」といい、仁さんはせきちゃんを「気持ちが悪い」というライス
- 誕生日パーティーの「クライ」、あの混乱に陥ってる関町さんというのがマジライス
- 誕生日パーティー、2回目からメガネを吹っ飛ばし始めたのはコスったのか
- 先生から生徒に頭ごつんは反則だと思うんだ
- ミドリムシから始まってあそこまでの仲になった二人は今後どうなるんですかそこんとこ教えろください
- 烏帽子帽ぬいだせきちゃんの頭ボサボサいいよね……
- とはいえもっとこっちの心臓殴りつけるライブでも嬉しかったよ
じつに四年ぶりの単独ライブだったんですよ