『コノ丘カラ見エテイル景色ニ何ヲ思ウ』
10/7/20~25 神保町花月
脚本:松橋周太呂(ジューシーズ)
演出:田所仁(ライス)
出演:ライス 関町/ジューシーズ 赤羽/ジューシーズ 児玉/囲碁将棋/エリートヤンキー/天狗/9期生日替わりゲスト
いつまで続くのだろう この争いは…
地方公演がみたいならネタバレするな、というお話があったそうで(笑)
とか言いつつ籠の城だってやってないじゃないの!
ネタバレ含む感想は後ほど追記にて。
二日目に行きました。
初日に行った方の「ネタバレできないけどでも!」みたいな感想でツイッターのTLがあふれかえっており、こりゃ期待するしかないな、二日目取っててよかったなーなんて。
神保町はいままで二十公演ちかく行ってきて、結論はボケたがる芸暦長めの人が多い場合は前半、若手が多い場合は後半に行くほうがいいなあってぼんやり思ってたのですが、なんか、ライス出るときは頭に行っちゃったほうがいいかもしれない。ってちょっと思いました。なんでだろうね。
「や」を「さ」に変えるような、魔王コントを複線にもっていそうな、そういうお芝居でした。お芝居というよりお笑いかなあ。どこまで松橋さんが書いてどこから田所さんが味付けしたんだろ。籠の城ではけっこう演出さん(家城さん)が手を加えたらしいというのもお友達に聞きました。むーん、気になる。
田所さんは去年からずっと、「次は自分が書いて9期に演じてもらう」と言っていたから、こんな感じの茶番がやりたいっていうのは構想として持ってたのかな。それがうまい具合に松橋さんとできそうだったから、って感じだと嬉しいなあってただの田所オタですすいません(笑)
あらすじ一応書いてみるけど、私が書いたの読むより、六公演参加してるナオミさんのレポを読んだほうがよいと思います!w
あらすじ。
丘にたたずみ街を見下ろす二人の少年、春崎(ライス関町)とその友人(天狗横山)。
春崎は友人に夢を語る。「僕はいつかこの町で祭りをやりたいんだ。何にもないこの街だけど」
友人に無理だと諭されても、彼の目の輝きは変わらない。
モノクロのオープニング映像に続き、タイトルが出てくる。
でもタイトルは『テルニ』ではなく、『コノ丘カラ見エテイル景色ニ何ヲ思ウ』。
しかしそんな中学生の春崎はクラスメイトからいじめを受けている。
その内容も髪にのりを塗りたくられたり弁当にごみを入れられたり、大切に育てていたうさぎを殺され贈りつけられたりという壮絶な有様。
母のもういない家庭にもやすらぐ場所はなく、父親は「母親が死んだのはお前のせいだ」という酷な事実を彼につきつける。
駆け落ち同然で家を飛び出し父と一緒になった母親は、春崎の誕生日に彼の帰宅が遅いことを気にして迎えに行き、事故にあったのだった。
死のうと決意する春崎。
交通量の多い道路に飛び出そうとした瞬間、彼を呼び止めたのは一人の老人だった(エリヤン橘)。
「どうせ死ぬなら、やりたいことを全部やってからでも遅くはないんじゃないのかい?」
「わしもやりたいことがあるんじゃ。孫と祭りがしたいんじゃ」
……復讐を決意する春崎。
十年後。
春崎はあの当時自分をいじめていたクラスメイトの元を次々と訪れる。ポケットにナイフをしのばせて。
あのとき彼らが引き裂いたカバンのように彼らの大切な人を引き裂き、血塗れの衣服を贈りつけ、あのとき彼らが無残な姿へ変えたうさぎのように、彼らの命を葬りさった。
もちろん、彼自身の父親も、例外なく。
そして彼が再び訪れた、あの丘。
「おい!もう止めにしろよ!」
呼び止めた友人(横山)に春崎はつげた。「まだやり残したことがあるんだ」
そして、転落。
悲鳴。
騒然となる商店街。
「僕の夢はこの町で祭りをやること。
僕が飛び降りた商店街にはたくさんの人が集まってきて、いろんな声をあげて、まるでお祭りみたいだ。やっと叶った、僕の夢」
最後に春崎の自殺を止めた老人が新聞を読みながら独白する。
「いやあ、彼の同級生には悪いことをしてしまったね」
「しかし私の夢もかなったよ。孫と祭りをするという夢が、ね」
彼は、娘を奪い、ついには殺めた男を「許さない」と誓った、春崎の祖父だった。
エンディング映像が流れ、照明が落ち、再び明るくなった舞台に登場したのは、なんと作家先生松橋とアシスタント田所の二人。
「……暗くない?」(田所)
「そう?だめ?」(松橋)
「だめだめこんなんじゃ。もっと絵の具ぶちまけたみたいな、明るいお話にしなくっちゃ!」(田所)
そして流れる二回目のオープニング映像。色鮮やかなスライド。
そこから後はもうやりたい放題。
顔に押し付けられる上履きがファンデーションになったり、「先生頭おかしくないっすか?」の台詞の後に先生役の天狗川田さんがものすごいファンシーな髪型ででてきたり。
前半とリンクしつつ誰も傷つかないお話ができあがり、最後は打ち上げ花火がうちあがる。
花火職人は春崎の祖父。
みんなの夢が叶って、舞台終了。
あああらすじ書いたら力尽きたから書かないほうがよかったかもしれない(笑)
というかどちらにしろ私は考えすぎる人なので、あまりなにも書かないほうがよいのでしょう。それにしてもいくつか好きだったとことか。
前半部分はお話の展開じたいはすごい好き。
二人の復讐の絡まり方とかお祭り一緒にやりたいだとか。
というか復讐部分での関町さんの演技がほんとにもうゾクゾクする。
いまだに思い出して震えるよ。なんなのあの何も考えてない目。
どうしてあんな目ができるんだろう!
ただ台本……台詞冗長……!!あれだけどうにかならなかったか…むう
後半とのリンクの関係で難しかったのかなあ。でもなあ。
さいしょの嘘エンディング。
何かあるだろうな、とは思ってたからようやくきたな、とは。
でもまさか坊や二人で登場するなんて…「田所さんが見たいよう」とわめいていた私に初日いった友人はこの事実を告げたくてしょうがなかったそうで(笑)
わたしはもう細かいとこぜんぶすっ飛んじゃってるんだけど、何回も見た方のレポ読むと、田所さんの台詞は「ぼくが楽しくしときましたんで」風だったみたい。
演出家さんがけっこう手を加えてる、を補足してよいのだろうか。
そこから丘の場面を経由して始まる本物のオープニング映像は、みんな言ってるけど、きれいすぎて泣きそうになった。
もともとのど頭のモノクロ映像に色がついただけかな?おぼえてないよ!
なんか、「そうだよね!終わるわけないよね!やってくれちゃうよね!!」っていうのもあいまってとてもうわーってなりました。うざいファンだ^^
あと自殺しようとするシーンの照明の使い方がすきだった……車がつぎつぎ流れていくの。
後半の悪ふざけ楽しかったなあ…
私はゲストがしずるの回にいったので、池田が池田犬ででてきてあまりのはまり具合に腰を抜かしそうになったよ。
あとは嵐を踊り狂う関町さんと根建さんとか。
茶番の度がすぎていて、関町はタキシードを着ちゃうし、いじめっこから二万円プレゼントされるし、ほんとにいじめのシーンも全く毒気が抜かれちゃうんだけど、それでも彼が自殺しようとしたのはなんでだろうね?
千秋楽いった方からいろんな裏話を聞けて、タイトル『テルニ』の意味は「似てる」のアナグラムだとか、公演チラシのイラストに瓜が二つかかれているのは「うりふたつ」の意味だとか。
あと前半のお芝居はタイトルが『テルニ』じゃないから、そのぶんのお金はもらってないんだってさ。
もうなんだろう、わたし別に九期が好きというわけではないので今回わちゃわちゃ内輪ノリの茶番だったらどうしようってすごい心配してた。
ほんとなめててごめんなさいと謝りたい。首脳陣……!
ほんとにみんな演技ただの棒だったのにそれでも楽しかった……関町さんが素晴らしかったのはおいといて。
ああもうよくわからんけどすごい神保町らしかったよ。
芸人芝居ってこういうんじゃないの?とか思っちゃった。
だめだただの盲目な感想になってしまった。坊やの悪ふざけが終わっちゃったよー
魔王はさ、家城さんがちゃんと説明してくれてさ、深読みしたって無駄ですよとか伝えたいのは虚無感ですよとか。
そういうのがあったから魔王は表、テルニは裏。
はあーいみわかんないですね!いいんだ!じぶんでおもうだけ!!