カリカ単独ライブ「しゃべるコント」
2009/7/22 19:00~ 銀座博品館劇場
出演:カリカ
最初はまったく意味がわからなくて、一番目のコントの最中にいろいろつかめてきて、あとは気になって気になって笑うどころじゃありませんでした。
あんまりすごくてびっくりして感動して、なんだか泣けてきてまたびっくりしました。
誘ってくれた友達、チケット譲ってくれた方に感謝の気持ちでいっぱい。
以下思いのままにつらつら書きます。
終了後速攻でメモ取りましたが、順番とかはてきとう。
おそらく抜けだらけ。
コントタイトルは覚えきれるわけもなく。
素敵なタイトルついてたんだけどな。
(あとから教えていただけたのあります!感謝です)
ライブの内容
オープニング…ウサギ召喚
目元だけ開いた三角帽子をかぶった5人が登場。
素顔も一旦見せつつわちゃわちゃやった後、召喚の呪文みたいな。
そしたらウサギのコスプレをした林さんが登場。
いつの間に入れ替わってたのか、三角帽子のうちの一人が家城さん。
この時点ではまださっぱり意味が分かんない。
師匠
映像。二人の師匠は小さな女の子。
可愛らしすぎないあたりが現実味を。
‐しゃべるのが好きなら漫才をやりなさい
‐漫才に自信がなければコントをやりなさい
‐しゃべりすぎてしゃべれなくなったら?うぬぼれないで
‐二人がしゃべれなくなれば、コントが勝手にしゃべり出す
‐二人の名は……
‐伽俚伽
コント『帝お伽噺47781-56』
AI奴隷、家城。
帝からおとぎ話をするよう命を受ける。
主人から呼ばれる名前は『犬』。
それでも彼は幸せに働いているふりをする。
彼の話は少々面白みに欠ける。
帝の笑顔のために、役人はその話を無理やり脚色する。
彼に初めて人間の名前をくれた役人、その彼の名を聞くことなしに、奴隷は帝の前でおとぎ話を始める。
そして失態をおかして撃たれる。
撃たれてもAIの彼は死ぬことができない。
倒れたまま自分の、自分が彼とつくったおとぎ話で人が笑顔になるのを見たいがために、彼は話し続ける。
何度撃たれても話し続ける。
話はすでにぐちゃぐちゃだ。
「私の指が切り落とされた」
「お坊ちゃまがそれを食べた」
バーン。
そして、
サイレン。
コント『ピザババア』
サイレンが鳴るとあの日のことを思い出す。
林。
ピザ女との思い出。
いじめられっこだった僕は、ピザを食べにいらっしゃい、の声に釣られてババアの家へ。
やってきたのは僕一人だけ。
‐きれいなことを心乱れずするのが、上品。
‐きたないことを心乱れてするのが、下品。
‐きたないことを心乱れずするのは……
‐猥褻。
ピザパーティーの始まりだ。
ババアによるピザとコーラと、そして猥褻の授業。
僕はこの家から、逃げられない。
着替え 誕生日のプレゼント
着替えをしながら素の二人が会話。
家城さんは誕生日プレゼントが欲しい。
ケーキが欲しい。
林さんはドラクエの主人公になりたい。
全員サラリーマンでパーティくみたい。
コント『男と男』
20年後の自分、家城がやってきた。
タイムマシーンに乗って。
20年後の自分は禿げて、不細工になって、そして奇妙な笑い方をしていた。
一体いつ頃こんなことになってしまったんだ?
僕は彼に問う。
‐結婚した、デリヘル嬢と
‐捨てられた、彼女に
‐付き合い出した、会社の部下と
‐そして彼女を人体実験に
‐できあがったネコ女
‐彼女を助け出しに地下牢へ
‐そして……
彼は帰っていった。
僕は気づくとあの笑い方をしていた。
全ては子どもの頃のトラウマさ。
一年間もあのババアの所に通っていたのがいけないんだ。
そして、
呼んでいたデリヘル嬢がやってきた。
コント『ツチ♥ドル』
土の谷の住人による土の谷の住民を演じたコントを披露したオーディション。
「ダメダメ!帰りなさい!」
モチーフはもちろん、風の谷のナウシカ。
コント『ネクハゲ』
私、家城は中国人。
日本で行方不明になったお兄さんを追いかけて東京までやってきた。
たどりついたのがネクタイの化け物。
お兄さんはあいつに取り込まれて死んだに違いない。
許すものか。あいつを、殺してやる。
‐ネクタイはいねえがあ
‐サラリーマンでもないのにネクタイしてるやつはいねえがあ
おまえを殺してやる!
‐うわああああ!!
‐お、お前……
‐大きく、なったな……
え…… お兄、さん……?
‐お前なあ、昔食ったあの思い出の味、覚えてるか……?
もちろん、よ。
‐おじさんあの時言ったよな、
『ピザパーティーの始まりだ!』
‐なあ、東京は、
‐恐ろしいところだよ……
着替え 巨乳になってよ
家城さんは林さんに巨乳になってもらいたい。
観客の目の前で巨乳にツッコミを入れてみたい。
コント『A CHI RA』
「あなた、お待ちなんですか?」
「そうなんです。あなたもですか?」
「そうです」
「じゃあこれを着なさい」
そう言って彼、家城がカバンから出したのは、
ウサギ
のコスチュームだった。
コント『ズボンワールド』
「ぼ、僕の病気は治るんですか!?」
「重川さん。残念ながら……」
「……僕は……僕は、どうなってしまうんですか……?」
「ライオンか、象か、カバかなんかになりますかね」
「そ、そんな……」
その隣りの部屋で静かにズボンに飲み込まれてゆく一人の男、林。
彼の身体はすでにズボンと一体化しかけている。
隣りで泣きふせる友人、家城。
‐ズボンだなんて、どうにかならねえのかよ……!
‐もうすでにズボンが自分の身体のような気がするんだ
‐剥がそうとなんて、しないでくれよ
コント『NO.1ボウヤ』
場所は地下牢。
やってきた一人の青年。
牢屋には『重川』と名前のついた象、そしてネコ女。
ネコ女を助け出し逃げ出そうとする青年は、床に伏せる老女に気づき、立ち止まる。
‐ごめん、後から追いかける
‐君は一人で先に逃げてくれ
そして老女と青年の会話。
何十年ぶりの会話。
「きれいなことを心乱れてするのは何なんだ?」
「……あんたは私にとってナンバーワン坊やだよ」
(心乱れてきれいなことをするのはとても、『気高い』ことよ……)
コント『ついに天』
ついにコントがしゃべり出す。
***
全部の台詞が大事だったのに絶対書ききれるわけない、と思いながら、なんだか書かずにいられませんでした。
ずっと頭の中にとっておけたらいいのになあ……
カリカさんのコント自体初めて見た、っていうのはもちろんあると思います。
でも、文句なしに、半年通ってきた中で一番心に残るライブでした。
出会えて良かったなあ。
これからの出会いにも、期待。
翌年もけっこうとんでもなかった