『前夜じゃ!』
2009/5/26~31 神保町花月
脚本:吉田大吾(POISON GIRL BAND)
演出:押見泰憲(犬の心)
出演:カリカ/池谷賢二(犬の心)/POISON GIRL BAND/ライス/かたつむり
28日、31日の2回見ました。
2回見て、味わい深い、いい話だったんじゃないかなあとぼんやり思う。
あえてシュールと名乗る必要性は感じませんでしたが。
シュールだったのは田所さんのはけるシーンと、オープニング・エンディング映像の『かたつむり』くらいかな(笑)
一番メインだった『出頭前夜の男』、カリカ林さんについて。
いろんな解釈は、あえてするなら、できると思います。
息子の母親(おくさん)はもう亡くなっているわけで、だから刑事の中澤さんだって息子の阿部ちゃんだって、林さんに対して嘘をつくことはいくらだって可能なわけで。
べつに深読みする必要はないし、たぶん、ぼんやりとした『なにか』を切り取ったほうが正確でおもしろくなるんだろうけど。
ちょっと頭が忙しいので保留にしておきますが、深く考えたいところではありました。
あと好きだったとこ、気になるところをいくつか。
ポイズン吉田さんの女の子役がとっても素敵でした。
しゃべり方はともかく、雰囲気。
女の子だなーって。
すごいぴったりときた。
女の子でいえば、池谷さんの役柄も。
お父さんとの回想シーンとか自分で振り返って語るところはじんわり来ました。
ほんとう私は「それらしい」「くさい」セリフはとても苦手なのに。
ここも深く考えたい役柄だったなあ。
ほかに素敵だな、と思ったのは、家城さんがほんとに相手の女の子の幸せだけを考えて行動しているところ。
なのに関町さんの結婚相手が、自分の恋したその相手かどうか、そこにはこだわりがないところ。
家城さんの思い方と関町さんの思い方は正反対といえるくらい違うのに、そこがすんなり交わって、ハッピーエンドに落ち着いたのはよかったなあ。
そして、気になるな。
もしかしたら出てきた9人はそれぞれ、中にとてつもない悲しみや大きなものを抱えているのかもしれません。
それでも明日がある、今はまだ前夜。
舞台から、なにかから漏れ出すものがとてもさびしくて、でもあったかいなあと思いました。
悩みだすときりがないし記憶は薄れるのでこのへんでとどめておきますが。
やはり同じシュール5公演だったということで、『籠の城』が気になりすぎるのです。
DVD化は、使っている音源の関係で、できないとのこと。
ただ吉本は、需要があるとわかればなんでも積極的にのりだしてくれる会社らしいので、ふわふわしたままになっている大阪公演(そして希望は東京凱旋公演…!)、見ホーダイへのアップを要望してみようかな、なんて。
神保町も最初何公演かはファンダンゴにアップされてたみたいですし、無理ではないのかなあと。
神保町あげてくれるなら、見ホーダイ入るよ!神保町専用チャンネルだって可。
絶対需要ありますよね?
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